今週(4月10〜16日)のニュースをまとめた。
【事故現場の様子を写真で見る】ポーランド大統領機墜落 ◇井上ひさしさんが死去
人間や社会のあり方を笑いの衣に包んで問いかける作品を多数執筆して「現代の戯作者」と呼ばれ、一貫して反戦を訴えた小説家・劇作家の井上ひさし(いのうえ・ひさし、本名・廈=ひさし)さんが9日、肺がんのため神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。75歳。
山元護久さんと共作したNHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」(64〜69年)が好評を博し、舞台では「道元の冒険」で岸田国士戯曲賞を受賞、84年には劇団「こまつ座」を旗揚げ。小説「手鎖心中」で直木賞、「吉里吉里人」は日本SF大賞などを受賞。日本ペンクラブ会長を務め、大江健三郎さんらと護憲活動にも取り組んだ。
◇「たちあがれ日本」の略称は「日本」
無所属の平沼赳夫元経済産業相(70)と、自民党に離党届を出した与謝野馨元財務相(71)らが10日、東京都内のホテルで記者会見し、新党「たちあがれ日本」の結成を発表した。平沼氏が代表、与謝野氏が共同代表に就任した。同党は13日、7月の参院選比例代表で使う略称を「日本」とする方針を決めた。昨年の衆院選比例代表では新党日本が「日本」を使用しており、今回の参院選で両党が同じ略称を使えば、獲得票数に応じて案分される。
◇ポーランド大統領搭乗機が墜落
1940年に起きた「カチンの森事件」の追悼式に向かうカチンスキ大統領らを乗せたポーランド政府専用機は10日、ロシア西部スモレンスクの森に墜落、大破した。同機にはカチンスキ大統領夫妻のほか、軍参謀総長や中央銀行総裁、主要政党幹部らが搭乗。国家の要人を一挙に失った。
◇タイで日本人カメラマン狙撃され死亡
タイ政府は10日、首都バンコク中心部で反政府集会を続けるタクシン元首相派組織「反独裁民主戦線」(UDD)の強制排除に乗り出した。軍や警察部隊とデモ隊との大規模な衝突に発展し、地元病院によると、ロイター通信の日本人テレビカメラマン、村本博之さん(43)を含む民間人7人と兵士6人の計13人が死亡。ロイター通信によると521人が負傷した。タクシン派に対する軍の鎮圧で死傷者が出たのは、昨年4月にUDDの抗議行動が暴徒化した際以来。
◇新生銀行とあおぞら銀行、合併破談
新生銀行とあおぞら銀行は、10月に予定していた合併を白紙に戻す方針を固めた。合併行の経営方針をめぐって溝が埋まらなかったうえ、新生が10年3月期に1000億円規模の連結最終赤字に陥る見通しとなり、当初1対1としていた合併比率の実現が難しくなったため。今後は営業面などで業務提携する方向で調整する。
◇シカにボーガンの容疑者逮捕
奈良市の奈良公園で先月、ボーガン(洋弓銃)の矢が刺さった雌ジカが死んだ事件で、奈良県警は13日、津市の飲食店経営、稲垣銀次郎容疑者(39)を文化財保護法違反(天然記念物のき損)容疑で逮捕し、自宅を家宅捜索した。逮捕容疑は、3月12日夜〜13日未明、奈良公園内にある春日大社境内で、シカにボーガンで矢(長さ約52センチ)を放ち、死なせた疑い。奈良公園一帯のシカは国の天然記念物に指定されている。
◇TOSHIさんの事務所が破産
人気ロックグループ「X JAPAN」のボーカル、TOSHI(トシ)さんの個人事務所「トシオフィス」(栃木県那須塩原市)が、東京地裁から7日付で破産開始決定を受けていた。トシオフィスは企画会社「ホームオブハート」の実質的な広報、営業部門を担当。ホームオブハートは運営する自己啓発セミナーを巡る訴訟で3月、元参加者と和解している。
◇亀田史郎氏を“永久追放”
3月27日の世界ボクシング評議会(WBC)フライ級王座統一戦で敗れた亀田興毅選手(23)=亀田=の父史郎氏(44)が試合後に立会人らに暴言を吐いた問題で日本ボクシングコミッション(JBC)は13日、東京都内で倫理委員会を開き、史郎氏にセコンドライセンス取り消しの処分を科すことを、全会一致で決めた。今後いかなるライセンスの申請も受理せず、JBCの管理権限が及ぶ客席、リングサイド、控室への立ち入りも禁止した。事実上の永久追放といえる重い処罰となった。
◇復帰のウッズはVならず
男子ゴルフの今季メジャー第1戦、マスターズ・トーナメントは11日、当地のオーガスタ・ナショナルGC(7435ヤード、パー72)で最終ラウンドを行い、フィル・ミケルソン(米国)が通算16アンダーの272で4年ぶり3度目の優勝を果たした。出場自粛からの復帰戦となったタイガー・ウッズ(米国)は、7番と15番でイーグルを決めるなど69と三つスコアを伸ばすも、4位タイに終わった。
◇1Q84続編が発売
村上春樹さんの長編小説「1Q84」の「BOOK3」(新潮社、1995円)の“秘密のベール”が16日、外された。ベストセラーとなった「BOOK1」「BOOK2」の同時刊行から約11カ月。一部の書店では午前0時に発売が始まり、熱心なファンらが次々と待望の新刊を買い求めた。
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【ココビーチ(米フロリダ州)奥野敦史】「真っ赤なシャボン玉ができたよ!」。スペースシャトル「ディスカバリー」に乗り組んだ山崎直子宇宙飛行士(39)が、長女、優希(ゆうき)ちゃん(7)の「無重力では色つきのシャボン玉が作れる?」という疑問に実験で応えた。
優希ちゃんは2年前、幼稚園の自由研究で「色つきシャボン玉」に関する疑問を発表した。入浴剤で着色したお湯で作ったシャボン玉は、なぜか透明になる。父、大地(たいち)さん(37)と試してみると、シャボン玉の下のしずくだけに色がつくことが分かった。「しずくができない無重力なら色がつくかも」と、宇宙飛行士の母に謎を託した。
大地さんによると、米中部時間14日、ジョンソン宇宙センターでシャトル乗組員と家族がテレビ電話で会話する催しがあり、山崎さんが突然、実験を始めた。赤いジュースにせっけんを入れ、ピンポン球大の赤いシャボン玉を作って見せると、優希ちゃんは「赤い! すごーい!」と大はしゃぎだったという。
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昨年11月に新聞・テレビで大きく報道され、インターネットによる生中継も大勢に視聴された「事業仕分け」の第2弾が23日から始まる。今回、ネット中継が民間に委託、ミニブログ「ツイッター」や動画配信サービスによる実況も増えるとみられ、ネットメディアの競演になる。一方、新聞・テレビは前回の報道で「政治主導のイメージ作りに利用された」との指摘も。注目の第2弾は再び盛り上がるか。(鵜野光博)
■「正確に伝えたい」
前回の事業仕分けは政府の行政刷新会議がネットで公式中継を行い、アクセス数は1日平均33万、全体では約300万に上った。今回、同会議は「民間の創意工夫に委ねた方がよりよい映像を流せる」(事務局)として事業者を公募。委託費は支払われないが「予想以上の応募があった」(同)といい、複数の事業者が選定される見通しだ。
前回は公式中継とは別に、ブログサイトの「ザ・ジャーナル」、動画サイト「ニコニコ動画」などが中継した。ネットメディアに注目される理由を、事業仕分けの関係者は「アクセス数が多く、サイトのPRや実績作りの点でも、仕分けは格好の素材では」と話す。
ザ・ジャーナルは「テレビが編集した映像では仕分け人が圧倒しているようにみえるが、実際には仕分けられる側も作戦を練り、反論している。それを正確に伝えたい」と意欲的。「今回は競合相手が増えるので、新人政治家をゲストに呼ぶなどして差別化を図るつもり」と話す。
ネット中継の発信は「アイフォーン」などの端末があれば会場内の一般見学者でも可能だ。本番を前に、ツイッター上では、民主党議員に「会場に(無線LANの)アクセスポイントを設置して」という要望も寄せられている。
■「シナリオ」見抜け
一方、既存メディアの新聞・テレビ。前回、次世代スーパーコンピューター開発をめぐる論戦で、蓮舫参院議員(民主)の「2位じゃダメなんでしょうか」という映像は数え切れぬほどテレビで繰り返され、多くの事業を「廃止」「縮減」とした仕分け結果は連日、大きく報じられた。しかし、実際の予算案での削減額は目標3兆円に対し、6770億円にとどまった。
上智大新聞学科の橋場義之教授は「結果論だが、比較的冷静だった新聞も、仕分けの位置づけが分からないまま、過剰に報じたことは否めない。テレビは蓮舫発言などの『絵』に飛びつき、政治主導を印象づけるために利用された格好になった」と、既存メディアの反省点を挙げる。
今回の対象は独立行政法人になる。橋場教授は「仕分けは事前ヒアリングを踏まえたシナリオができており、本番はイベントの性格が強い」とした上で、「そのシナリオは妥当か、なぜその法人が対象とされたのかといった、本番に至るまでの過程を掘り下げてほしい」と注文をつけた。
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10日午後4時45分頃、長崎市琴海戸根町の国道206号で、同市琴海大平町の障害児預かり施設「どれみハウス」の女性職員(25)が施設に通う子ども3人を軽乗用車に乗せて運転中、うち長崎県時津町の男児(7)が窓枠とパワーウインドーに首を挟まれているのに気づいた。
男児は医師が搭乗するドクターヘリで市内の病院に搬送されたが、意識不明。
県警稲佐署の発表によると、職員は男児らを助手席と後部座席に乗せ、自宅へ送る途中だった。男児は運転席後方の後部座席で、窓から顔を出していたという。
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大阪・堺市の駅で女性に睡眠薬入りのジュースを飲ませ、車に連れ込んで暴行したとして、府警捜査1課と西堺署は7日、わいせつ略取と強盗強姦の疑いで、住所不定、無職、前田孝行被告(42)=強盗強姦罪などで起訴=を再逮捕した。逮捕は9回目。府警によると、前田容疑者は「何度もやったので、どの女性の事件で逮捕されたのか分からない」と否認している。
再逮捕容疑は昨年7月12日午後8時35分ごろ、堺市中区の駅構内で、強盗強姦目的で、帰宅中の10代の女性に道を尋ねたお礼と称して睡眠導入剤が入ったジュースを飲ませ、昏睡(こんすい)した女性を車に連れ込んで乱暴した疑い。
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